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イラスト50枚を100枚以上に増やす謎の技術【姫生のーむPlazma MV徹底解説 第3回】

推しにゅ〜編集部

推しにゅ〜編集部が惚れ込んだ姫生のーむさんの『Plazma』MV解説動画を全10回で深掘りする連載、第3回。今回は2分44秒から始まるチャプター3「動画編集者のお仕事」、MVの動きを一手に引き受けた人の話です。

推しにゅ〜編集部 一押し特集 MV徹底解説 全10回連載

前回取り上げたイラストは、言ってしまえば「素材」です。どれだけ美しくても、絵はそれ自体では動きません。3分間のMVを本家オープニングの熱量に近づけたのは、その素材に息を入れた工程でした。姫生のーむさんが解説動画で名前を挙げたのが、Movie担当のやぬひさ先生です。

MVの「動き」を全部引き受けた人、やぬひさ先生

『Plazma』MVのクレジットで Movie にあたるのがやぬひさ先生。姫生のーむさんは解説動画の中で、動画だけでなく背景素材も全部やぬひさ先生の担当であることを明かしています。つまり、キャラクターが立っている世界そのものも、同じ人の手で用意されているということです。

キャラクターのイラストは神崎先生、ロボット(ノムダム)はキャムウー先生。そこに背景と動きが加わって、ようやくオープニング映像の顔つきになる。役割の切り分けを知ってから見ると、画面の情報量の出どころが急にはっきりしてきます。

冒頭のあのカット、原画は「50枚ちょい」だった

MV冒頭より、暗い背景に緑の光が走るカット

画像は「【機動戦士Gundam GQuuuuuuX】Plazma - 米津玄師 / Cover by 姫生のーむ」MV(YouTube)より

解説動画でまず取り上げられるのが、MV冒頭の絵が切り替わっていくシーンです。ここは神崎先生がアニメーションとして描いたパートで、姫生のーむさんによれば、このシーンだけでイラストは50枚ちょいあったといいます。

アニメーションを1枚ずつ描いた時点で、すでに相当な作業量です。ところが、話はそこで終わりませんでした。

50枚ちょいが100枚以上に。フレームレートが2倍以上に見える「謎の技術」

受け取った原画を、やぬひさ先生はさらに縮小・拡大といった加工で作り込み、コマとコマのあいだを埋めていったのだそうです。その結果、50枚ちょいだった絵が100枚以上に増え、フレームレートが2倍以上に見えるように動いている。姫生のーむさんはこれを「謎の技術」と呼んでいました。

アニメーションは、同じ秒数のなかに置かれる絵の数が増えるほど、動きがなめらかに見えます。ここで起きているのは、絵を描き足すのとは別のアプローチで、その「絵の数」を増やすという発想でした。素材を受け取って並べるのが編集ではなく、素材から新しいコマを生み出しているわけです。

本人が「謎」と言ってしまうくらいなので、視聴者側が仕組みを完全に理解する必要はありません。ただ、元は50枚ちょいという事実を知ったうえでもう一度冒頭を見ると、画面の印象がまるで変わります。

「ぬるぬる」は魔法ではなく、手数だった

MVより、光の帯の中を走る姫生のーむさんのカット

画像は「【機動戦士Gundam GQuuuuuuX】Plazma - 米津玄師 / Cover by 姫生のーむ」MV(YouTube)より

姫生のーむさんは解説動画で、こうして枚数を増やして繋いだ結果、シーンがぬるぬる仕様になったと説明しています。なめらかな動きの正体が、この工程にありました。

なめらかさは、センスや才能という言葉でまとめられがちです。けれど実際に起きていたのは、1つのシーンのために手数を倍以上に増やすという、とても地道な作業でした。ガンダムファンなら、オープニング映像における「動きの気持ちよさ」がどれだけ作品の第一印象を決めるかはご存じのはず。その気持ちよさが、こういう積み重ねで作られているという話です。

まとめ:気づかれないところほど、手がかかっている

今回のポイントを整理します。

  • MVの動画(Movie)はやぬひさ先生の担当。背景素材も全部やぬひさ先生が用意している
  • 冒頭のアニメーションパートの原画は50枚ちょい。それを加工して100枚以上に増やしている
  • 結果としてフレームレートが2倍以上に見え、姫生のーむさん本人が「謎の技術」と驚く仕上がりに

解説動画のこのチャプターは2分足らずですが、姫生のーむさんが自分のMVを見ながら素で感心している空気がそのまま入っていて、聞いていて気持ちのいいパートです。数字を頭に入れてからMV本体の冒頭を再生すると、たった十数秒のなかにどれだけの手が入っているかが見えてきます。ぜひ両方を見比べてみてください。

動画はこちら

解説動画:ガンダム愛100%!ジークアクスのOPをガチで作り込みすぎた結果ww【父親にガノタにされた女V】#Plazma

MV本体:【機動戦士Gundam GQuuuuuuX】Plazma - 米津玄師 / Cover by 姫生のーむ

役割担当
歌・ロゴ姫生のーむ
イラスト(キャラクター)神崎
イラスト(ロボット)キャムウー
動画やぬひさ
インスト・サウンドプロデュース太田晴之
ミキシングエンジニア鈴木惇也
プロデューサーG-ya001(ジーヤ)

次回・第4回は、チャプター4「タイトルダッシュのお話」。ジークアクスのオープニングと言えば外せないあの走るカットと、姫生のーむさん自作のロゴの話をお届けします。

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